携帯会社を乗り換えても、使い慣れたスマートフォンをそのまま使うことが可能になりそうだ。総務省は2015年度にも一部の端末でSIMロックの解除を義務化し、順次広げていくと日経新聞が報じている。販売から一定期間はSIMロックを認める方針のようだ。30日に開く総務省の有識者検討会が中間取りまとめに盛り込み、年内に具体策を詰めるという。
SIMロックとは、特定の携帯会社のSIMカード以外では端末を利用できないように制限する機能のこと。スマートフォンにSIMロックがかかっている場合、携帯会社を乗り換えると使えなくなる。
現在は、ドコモではiPhoneを除く機種でSIMロックの解除が可能。SoftBankは4機種(301F、201HW、009Z、008Z)で解除が可能で、auではどの端末でも解除できない。
総務省は2010年6月の「SIMロック解除に関するガイドライン」で、「事業者に対し、SIMロック解除を強制するものではないが、事業者は、SIMロック解除について、本ガイドラインに沿って、利用者の立場に立った取組に努めるものとする」と呼びかけていた。自主性に任せていたが、動きは鈍かったようだ。SIMロック解除を拒否すれば、電気通信事業法に基づく業務改善命令の対象にすることも検討されることになる。